10月4日「福祉防災を考える」開催報告
福祉部会が企画し、まちづくり協議会主催で「福祉防災を考える」講座を10月4日(土)、宮前市民館第4会議室で開催しました。小雨の止まないあいにくの天候でしたが、37人の参加を得て、充実した内容のイベントになりました。
脳性まひによる車いす利用者で施設に暮らしながら東日本大震災を経験された小野和佳さんのお話は、日常では比較的自立した生活を維持できている人もひとたび災害に遭い環境が損なわれると、発災を知る手段から避難先の判断、移動先でのバリア、サポートする人も被災などで変わる、等々、具体的なシーンごとに直面する困難について、気づかされることばかりでした。ご自身だけでなく、同じようには動けなかった仲間、異なる障害のある方たちのことなども語られ、「災害が起きたとき」を考える前に、日常のバリアを取り除くことが大切という思いを深くしました。
市の健康福祉局危機管理担当の中島洋幸さんからは、災害・防災情報のあれこれ、二次避難所についての詳細と課題、「個別避難計画」の目的と課題など説明がありました。そしてやはり、「フェイズフリー」=災害時に特化せず日常から、行政も個人も、設備や備蓄品などのハード面、関係性などソフト面ともに備えていく必要を強調されました。
会場には手話通訳の方も来ていただき聴覚障害の方も参加されました。ゲストのお話の後には会場から活発な質問や意見があり、アンケートは27筆回収されました。
どういう地域社会であればいいか、当事者、市民、行政がともに話し合う市民サイドからの今回のような場こそ大事なのではないでしょうか。